トリコモナス症(膣トリコモナスによる感染症)の治療薬フラジールについて

このページでは、膣トリコモナス症の治療で処方されるフラジールについて解説していきます。フラジールはトリコモナス原虫を殺す抗原虫作用を発揮する薬です。抗原虫作用以外に、嫌気性菌感染症や細菌性腟症の治療にも使われています。

フラジール(メトロニダゾール)の特徴

フラジールはメトロニダゾールを主成分とした薬で、膣トリコモナスによる感染症や嫌気性菌感染症、感染性腸炎や細菌性腟症などの治療に使われています。適応症の幅も広く、ヘリコバクター・ピロリ感染症やアメーバ赤痢の治療などにも効果を発揮します。トリコモナス症の治療では、トリコモナス原虫のDNAを攻撃し死滅させる抗原虫作用を示すだけでなく、一般的な抗生物質が効きにくい様々な細菌感染症にも効果を発揮します。高い抗原虫作用と抗菌作用を持つにも関わらず、飲み方さえ守れば副作用が少ないことが、フラジールの特徴です。

フラジールは1957年にフランスのローヌ・プーラン社(現サノフィ社)で、トリコモナス感染症治療薬として開発されました。日本では1961年に承認されて塩野義製薬から販売が開始され、実に50年以上の長い歴史を持っています。トリコモナス症の治療では、半世紀以上たった現在も医療現場で主力として処方されている非常に優れた薬です。後発医薬品も1種類しかなく、ある意味完成された薬と言えます。保険適用は無いものの治療効果が認めれていたため、2007年にヘリコバクター・ピロリ感染症が、2012年以降も嫌気性菌感染症などが段階的に適応症に追加され、今なお進化し続けている薬なのです。近年では、保険適用外とは言え細菌が原因による口臭でメトロニダゾール(フラジール錠)が処方されたり、活性酸素を減少させる効果があるためニキビの治療で使われる事もあります。因みにニキビの原因となるアクネ菌には、フラジールの直接的な効果はありません。

フラジールの効果

フラジールは、膣トリコモナスによる感染症を始め、嫌気性菌感染症や感染性腸炎、細菌性腟症などにも高い効果を発揮してくれる治療薬です。1961年に販売開始されて以来、半世紀以上に渡って処方され続け、膣トリコモナス症では今でも第一選択で処方されています。長年に渡って使われ続けている薬だけあって、効果や安全性は間違いありません。

フラジールの主成分「メトロニダゾール」は、高い抗原虫及び抗菌作用があります。メトロニダゾールは、トリコモナス原虫や細菌の酸化還元系によってニトロソ化合物に変化します。この成分が抗原虫作用と抗菌作用を発揮してくれます。攻撃対象となる原虫や細菌のDNAを切断するため、フラジールを服用していくと原虫が死滅していき症状が改善されていくのです。また人間だけでなく犬やネコといったペットの治療でもフラジールが動物病院で処方されています。

フラジールの副作用

トリコモナス治療に欠かせないフラジールですが、副作用が起こる可能性がある薬であることは変わりません。処方箋医薬品である以上、服用時には用量・用法を守るのは当然ですが、もし副作用が出た場合もきちんとと対処する事で、更に安全に使用できます。

主な副作用

過敏症
発疹
消化器
舌苔、食欲不振、悪心,胃不快感、下痢、腹痛、味覚異常
肝臓
各種数値の上昇
生殖器
カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)の出現
その他
暗赤色尿、発熱

上記の副作用が比較的起こり得る主な副作用となります。フラジールは、正しい飲み方と注意事項をしっかりと守って服用していけば、安全に高い治療効果を発揮してくれる薬です。安全な薬とはいえども、万が一の時に備えておくことはとても大切なことですので、しっかりと把握しておきましょう。

フラジールの飲み方

フラジールは症状によって飲む量と服用回数と期間が変わってきます。また飲み合わせが危険な薬があり、特にアルコールには注意が必要です。

膣トリコモナスによる感染症の治療でフラジールを服用する場合、1回250mgを1日2回、10日間経口投与して治療していきます。用法として10日間が推奨されていますが、服用後7日程度でトリコモナス原虫は90~95%近く死滅していくと言われます。しかし、まだ残っている可能性があるため、推奨されている10日間服用し続けて、トリコモナスを完全に退治していきましょう。

また嫌気性菌感染症や細菌性腟症では、服用方法や服用量が変わってきます。適応症に応じて変わる為、しっかりと自分の症状に適した服用方法で治療していくことが重要です。

フラジールの通販

フラジールは処方箋医薬品に分類されるため、国内で手に入れる場合は、医療機関を受診して医師の診察を受け処方箋を出してもらえば、調剤薬局から購入できます。処方せん薬のため、ドラッグストアで買える市販薬とは異なります。また膣トリコモナス症になってしまった場合、手軽に買える市販の薬は今現在販売されていません。婦人科を受診するのがどうしても嫌だという女性や、忙してく病院に行っている時間が無いという方、保険証の履歴で性病にかかったのがバレしまうため受診したくないという方も多数います。そもそも保険証自体が無いと、自由診療になるため費用も高額になり、トリコモナス症の検査だけでも5,000円以上、治療費や薬代も含めれば10,000円近く請求される場合もあります。

もし病名がトリコモナス症だと既に判明している場合は、フラジールを海外から個人輸入すれば、合法的に購入することが可能となります。海外で流通しているフラジールは、日本で流通しているフラジールと全く同じ薬です。フラジール自体は薬価がそこまで高くない薬ですので、薬だけ欲しいという方は通販サイトから購入してしまえば、煩わしい手間もかからず、医師とはいえデリケートな部分を治療のために見せる必要がなくなります。

トリコモナス症とフラジール

膣トリコモナス症の治療では、フラジール錠とフラジール膣錠が処方されています。経口薬のみでもトリコモナスを駆除できますが、症状の状態や病院によっては経口薬と膣錠を併用して治療にあたることもあります。妊娠3ヵ月未満の妊婦の場合は経口薬を服用できないため、膣錠で局所的に治療していきます。

フラジール以外の薬とジェネリック薬

トリコモナス症の治療ではフラジールが主に処方されていますが、フラジール以外の治療薬は「ハイシジン」があります。
(※ハイシジンは2013年にチニダゾール錠に販売名変更)

チニダゾール錠(ハイシジン)は、抗トリコモナス剤として、膣トリコモナス症の治療で富士製薬工業から販売されています。開発したのはアメリカのファイザー社です。チニダゾールを主成分とした薬「ファシジンが販売されていました。チニダゾール錠はファシジンの後発医薬品となっています。

チニダゾール錠はフラジールと同様にトリコモナス症の治療薬ですが、大きく異る点は、厚生労働省にはトリコモナス症のみ適応症として認可されていることです。フラジール(メトロニダゾール)は、長い年月を経て色々な症状に効果がある薬である事が判明してきました。同様の効果を示すチニダゾール錠(ハイシジン)も、臨床の現場では赤痢アメーバ症などにも効果が発揮されているのですが、現状は保険適用外となっています。膣トリコモナスは保険適用されるため、医療機関では処方されています。

現在フラジールのジェネリック薬(後発医薬品)にあたるのが「アスゾール」になります。1978年に販売開始されています。フラジールと同じメトロニダゾールを主成分とした薬です。富士製薬工業から販売されています。海外ではインドの製薬会社が販売しているハイシジン(チニダゾール錠)のジェネリック薬「チンビスタや「チニバ」があります。

次のページではフラジールの効果について詳しく説明していきます。